千原亜希


こんにちは
NPO法人Fine公認 不妊ピアカウンセラーの千原亜希です

主に岡山市内で
妊活中の方同士のおしゃべり会「妊活カフェ」
じっくりお話を伺う「カウンセリング」
あなたに合った妊活を考える「妊活コンサル」
妊活初心者さん向けの「妊活レッスン」
を通じて妊活のサポートをしています


私は約6年間の妊活中、
人工授精4回、体外受精3回を経験しました

不妊という事実を突きつけられたとき
先が見えない不安や
人の妊娠を妬む気持ち
自分への嫌悪感や無力感
などに悩み 何度も涙しました

そんな経験

記事一覧(74)

自分の気持ちと向き合ってますか?

山口智子さんの人生観「女性にとって子どもを生んで育てることが1番の幸せ」ひと昔前だったらこう思う方もいたかもしれませんが、今の時代、女性の社会進出はどんどん進み、女性の幸せの形も多様化してきました。以前、山口智子さんが「子供を産んで育てる人生ではない、別の人生を望んでいました。今でも一片の後悔もない。」と言いきったインタビューは話題になりましたよね。 子供のためにキャリアや趣味など、あきらめなくてはならないことは沢山あるでしょう。それらをあきらめることなく自分がハッピーになるために子供を生まない、という選択もあると思います。なんとなく子供が欲しい、と思う方は早く自分の本当の気持ちと向き合いましょうただ、今すぐではなくてもなんとなく「そのうち赤ちゃんほしいかな?」とか「欲しいのか欲しくないのかよくわからない」という方は、なるべく早くその気持ちと向き合ってほしいなと思うのです。私はカウンセリングや温活ケアを通して妊活のサポートをしています。妊活中の方に赤ちゃんを授かってほしいという想いでサポートしているのはもちろんですが、もう一つは自分で納得できる妊活ライフを送ってほしいという想いがあります。私が1番残念だ思うのは、後になってから後悔することです。あの時、病院で検査していればよかったあの時、パートナーとよく話し合えばよかったあの時、仕事をセーブして不妊治療すればよかったあの時、鍼灸を試していればよかったあの時、もっと食事に気をつければよかった etc…万が一赤ちゃんを授からなくても、「私、よく頑張った、お疲れさま。」と妊活を頑張ってきた自分を認め、納得のいく妊活ライフだったと感じてほしいと思っています。やってしまった事を後悔するよりも、やらなかった事の後悔の方が何倍も大きいそうです。やってしまった後悔は日に日に小さくなるけれど、やらなかった後悔はどんどん膨れあがり、「もし〇〇していたら授かっていたかもしれない」という思いがなかなか消えないそうです。向き合ったときに見えてくる本当の気持ち先日お会いした方は、「私はそれほど赤ちゃんがほしくないし、歳も歳だしもう子供はいいかな」と思っていたそうです。でもある日子供について話をしていくうちにポロポロと涙が出てきて、「本当は子供がほしい」という気持ちに気がついたそうです。40歳を超えているし「今から病院に通うのは遅いかな?」と思う反面、やれるだけの事はやっておきたいと思い、現在は不妊治療に通っているそうです。 「子供がほしいのかほしくないのか、何となくわからないと」という方は、その気持ちと1度しっかり向き合ってみてください。それも、なるべく早いうちに。山口智子さんのように「子供のいない人生を望む」という事になったら、今後のライフプランをゆっくり考えてください。趣味や勉強などを始めるのに遅すぎることはありません。いくつになってもチャレンジするのは素敵なことだと思います。でも、先ほどの方のように「子供がほしい」という事になったら、妊活のプランを立ててみましょう。「〇年後くらいに子供がほしいな」とイメージしたら、そこに合わせて心と体を整えて、仕事やパートナーとの関係もうまく調整しておきましょう。できれば早いに越したことはありません。妊活にはタイムリミットがありますから…子どもが欲しいのは私ではないかも⁈また、別のケースもあります。親やパートナーからのプレッシャーで赤ちゃんを授からなくちゃ!と思い込んでいたり多くの友達に子どもがいるのを見てみんないるから私も欲しいと思ったり仕事もプライベートも充実していてさらに子どもがいたら人生完璧だから子どもを作ることに固執したりetc…純粋に自分が欲しいのではなく周囲からのプレッシャーやみんなと一緒じゃない疎外感、完璧な人生のための要素の一つ、etc…このような気持ちから赤ちゃんがほしいと思い込んでいる方もいるかもしれません自分でその気持ちに気がつけたら妊活が少しラクになるのでは…?"私は本当はものすごく欲しいわけじゃないのか…" そこに気づく事ができたら赤ちゃん作ることから自分自身の本当の幸せにフォーカスするようになり子どもがいない人生でも幸せに過ごせそうだと思えるかもしれません私は本当に子どもがほしいの?どうして子供がほしいの?1度じっくり自分の気持ちと向き合ってみましょうもしかしたら今まで気づかなかった感情に気づくかもしれません。

妊活中、パートナーと仲良く過ごすためには…

妊活中は避けられない?パートナートナーとのギクシャク「妊活中や不妊治療中、パートナーとは意見がぶつかるとこなく気まずくなることもなく、ずっと仲良くいられました♡」すべてのカップルがこんな風にうまく事が進めばいいのですが、妊活中または不妊治療中はほとんどのカップルがパートナーとうまくいかず悩んだ経験があるのではないでしょうか?私自身もパートナーとの関係がギクシャクした時期がありました。一番の理解者であってほしいパートナーとの関係が上手くいかないのはとても辛いことですよね。よく話し合ってできるだけスムーズに進めていきたいものです。不妊治療をするつもりはなくても、機能的な異常がないかどうかカップルで検査を受ける事は大切です。でも実際は、検査を受けるのは女性から、というケースが多いように感じます。妻だけ検査を受け、異常がなかったからいつか自然妊娠するだろうと思っていたのになかなか妊娠しない、数年後に夫も検査を受けてみたら精子に異常があった、という話はたまに耳にします。男性にとって最初のハードル、精液検査男性にとって最初のハードルは不妊の検査を受けることではないでしょうか。検査に抵抗がある男性は意外と多いのです。「私なんて痛い思いや恥ずかしい思いして検査してるのよ。男性は精液を採るだけなのに、なんでそんなにイヤがるの?」検査に難色を示す夫に向かってこう言いたくなる気持ちはよく分かります。でも男性はとてもデリケート。精子数や運動率、奇形率など、精液検査の結果は数字でバシっとでてしまうので、それが嫌なのだという方もいました。「万が一精子に異常があったら、男性として否定されてるような気になる」という意見も…とはいえ、基本の検査をしてもらわない事には前に進めません。気が進まないパートナーの気持ちを考え、「気分が乗らないのはわかってるよ、でもね…」と理解を示しつつ、自分の思いを伝えてみましょう。次なるハードル、タイミング法排卵の様子を診察して、医師に指定された日にセックスをするというもの。指定された日にセックスすることにプレッシャーを感じる男性はとても多いようです。男性は思っている以上にデリケートでロマンチスト。指定された日に気分が乗らないことだってありますよね。仕事で帰宅が遅くなる事もあるでしょう。そんな時、女性はイライラ、カリカリ。月に1回のチャンスだったのに、また1ヶ月待たなくちゃいけないのか…とガックリきます。多くのクリニックではタイミング法を半年ほど、人工授精を5回程度続けるのですが、タイミングよくセックスができなかったり、人工授精の日に精子を採取するのに抵抗感があったりと、だんだんとストレスが溜まっていきます。治療のせいで夫婦関係のギクシャクしてしまうなら、早めに体外受精にステップアップするというのもいいと思います。1度精子をとって受精させ凍結してしまえば、日にちを決められたセックスをしなくてよくなるので、男性はプレッシャーから、女性はイライラから解放されます。不妊治療はスタンダードな順序は一応ありますが、その通りでなければいけない、ということはありません。自分たちの希望を医師に伝え、自分たちに合わせた治療をしてもらいましょう。治療を続けることが新たなハードルに治療が進むにつれて治療方針についての話し合いが多くなります。治療はどこまでしたいのか、何回くらいしたいのか、治療費はいくらくらいまでなのか、など。女性の方が積極的で男性はどこか他人ごとのような感じ…というのはよくあるケースです。妊活する年齢層の男性は子供の事より仕事の事で頭がいっぱい。具体的に治療プランを考えられないのも仕方のない事なのかもしれません。「不妊治療をしたいのは妻の方だし、納得いくようにしてあげたい」と思って「君の好きなようにしたら?」と言ったとします。でも妻には「俺よく分かんないから好きにすれば?」というように聞こえてしまうのです。「なんで他人事なの⁈もっと真剣に考えてよ!」と言いたくなるかもしれませんが心の中だけにとどめて、パートナーを思いやった言葉を選びましょう。「私はこうしたいんだけどあなたはどうしたいのか聞きたいから、ちょっと考えてみてくれない?」というような感じで。「なんで私だけ我慢するの?」と思うかもしれませんが、ケンカになればストレスでホルモンバランスが乱れるし、無駄にエネルギーを使います。しばらくはおたがいセックスしようなんて気分にはなれません。スムーズな妊活のため、結局は自分のためにも相手を思いやることを忘れないようにしてほしいのです。この他にも意見がぶつかる事があると思いますが、子供ができてもできなくても、妊活がきっかけで仲が深まったというカップルは沢山います。おたがいを尊重し、理解し合う事でより固い絆ができる…妊活がそんな夫婦関係を築いていくきっかけになったらいいですね。

不妊治療するなら生活習慣をととのえて

妊活の基本は食事や生活習慣をととのえること不妊治療中、クリニックで食事や生活習慣についての指導はほぼありませんでした。他のクリニックに通院した方々に聞いても、やはりそういった指導はなかったそうです。でも、妊活には食事や生活習慣がとても大切で、そのベースがあった上での不妊治療だと思うのです。 基礎体温の低さを食事の見直しによって改善私は検査では特に異常がなかったのですが、基礎体温が高温期でも36.5度前後、低温期には35度台になることもあるくらい、体温が低かったのです。まずは身体を温めようと思い、食事を見直しました。マクロビオティックに興味があったので、食事には気をつけていましたが、甘い物を食べ過ぎていたのだと思います。食べ物の中で身体を冷やす物といえば、1番に挙げられるのは上白糖。精製されたお砂糖のことです。甘いものに目がない私は毎食後にスイーツが欠かせないくらいの甘党でしたが、この時ばかりは気合を入れてお砂糖を絶ちました。身体に良くないものは摂らないこと!妊活中はこの食べ物がいいとか、このサプリメントがいいとか、摂取した方がいいものの情報が沢山あります。それを摂取するのはいいことだと思います。が、それよりも、身体に良くないものを摂らない事の方が何倍も大切なことなのです。例えば砂糖は消化されるときにカルシウムなどのミネラルやビタミンB1を消費するため、骨や歯が弱くなったり免疫力の低下や倦怠感などの症状もあらわれます。カルシウム不足による妊娠異常や、冷えによる不妊など、妊活にもよくない影響を及ぼします。砂糖は調味料や飲み物など、ありとあらゆる食品に含まれていると言っても過言ではありません。必要以上に神経質にならなくてもいいとは思いますが、意識しておくことは大切なことです。食事と同時に生活習慣を改める砂糖絶ちしたのと同時に、週に2回ほど軽いジョギングをしたり、一般にゴールデンタイムと言われる22時〜2時の間はできるだけ寝ているように心がけたり、毛糸のパンツやくつ下をはいたり、ストレスを溜めないようにしたり…と、いろいろ実践しました。そんな生活を初めてから数ヶ月経ち、花粉の季節を迎えました。高校生の頃から重度の花粉症で、毎年春先は鼻がつまりっぱなしで、くしゃみと鼻水が1日中出ていたのでティッシュとマスクが手放せなかった私。それが、その年の花粉症は嘘のように軽い症状で済んだのです。1日でティッシュ1箱使い切ってしまうほど重症だったのが、1日に数回鼻をかむだけ!今まで薬を飲んでもひどい症状だったのに、砂糖を絶ったことでこんなに激変するなんて…基礎体温も上がり、低温期は36.3度前後、高温期で36.8度前後になっていました。不妊治療をされてる方もされてない方も、妊娠力UPのために食事や生活習慣をもう一度見直してみましょう。*身体に良くない物(砂糖や加工食品など)は食べない*リフレッシュや筋力upのため、適度な運動をする*22〜2時の間は寝ているようにする*ストレスを溜めない*楽しいことをする、考えるetc…KさんのエピソードKさんは20代の頃、仕事中心で不規則な生活を送っていました。食生活もファストフードなどを食べることが多かったそうです。20代の後半に妊娠するも、流産。初期流産だし、よくあること、自分ではどうしようもなかったんだと言い聞かせ、心も身体もそれほどダメージを受けずにやり過ごしたそうです。あいかわらず不規則な生活を続けていましたが30代になってしばらくすると2度目の妊娠。しかし、1回目よりは大きく育ったものの再び流産。2度目の流産は身体にも心にもかなりのダメージを負ったそうです。これをきっかけに、これまでの仕事のキャリアを捨てて仕事を辞め、食事や生活を見直して身体にいいものを食べ、ゆったりした生活をするようにしたそうです。特に食事には気をつけて、体を温める食生活を心がけていたそうです。その2年後に妊娠し、無事出産されました。今では2児の母です。妊娠・出産に至った理由はいくつか考えられますが、ご自身では食事と生活の改善で体調がよくなることを実感できたそうです。まずは体作りから、と言われる妊活。生活を見直すことで大きな一歩を踏み出したいですね。

病院・クリニックを選ぶときのポイント

病院はどんな風に選べばいいの?妊活の相談を受ける中でよく聞かれることの一つに「病院はどうやって決めたらいいんですか?」という質問があります。かかりつけの婦人科がある場合、そちらで診てもらうのがいいとは思いますが、婦人科系の不調や持病が特にない場合、若いうちからかかりつけの婦人科医がいる方はそう多くないでしょう。日本では若いうちから婦人科で定期的に受診するという習慣はあまりありませんね。婦人科に慣れていないと、いざ『不妊かもしれない。検査した方がいいかな…』と思ってから婦人科を受診するまでに数ヶ月、中には数年かかってしまう方もきっと多いことでしょう。現に私も『こわい、恥ずかしい』という理由で婦人科の検査を受けるのに抵抗があり、受診するのになんと2年近くもかかってしまったのですから…。 欧米では10代のうちからお母さんと一緒に婦人科の定期検診を受けるのはめずらしい事ではないようです。婦人科系のトラブルの時に抵抗なくサッと婦人科を受診することができるように、日本でもそんな習慣が広まっていったらいいですね。検査だけなのか、治療もかんがえているのか?さて、話を病院選びに戻します。検査をしたあとに不妊治療を考えいるのか、それとも不妊治療をする気はないのか、で病院選びは少し変わってくると思います。と言ってもこの時点で不妊治療をするかしないか決めてる人は少ないでしょう。その場になってみないとなかなか決められないものですから。検査だけ、と思ってたけど、原因かよく分からない、このまま何もしなければずっとできないんじゃないか?じゃあ人工授精だけやってみようか…とか、人工授精を何回もしたけど授からない、先生に体外受精をやってみませんかと言われた、今までかなりの時間もお金も費やしたのだから体外受精までやってみたいと思いはじめた…とか。不妊治療をするつもりがない方は、婦人科の中でもレディースドッグやブライダルチェックなどをしているクリニックは特にスムーズに検査を受けられると思います。ホームページや口コミを見たり、実際に行ったことがある友人知人がいないか聞いてみるのもいいと思います。自宅からのアクセスがよければなおいいですね。 一方、検査後に不妊治療をするつもりの方は、できれば検査の段階から不妊治療を行っている病院を選んだ方がいいかなと思います。不妊治療をしていない婦人科でひと通りの検査を受け、その後不妊治療をしている病院に行くと、『その検査、前の病院でしたのに同じことまたするの⁈』ということになる可能性があり、時間もお金ももったいない…。それに、慣れない婦人科をはしごするのは心の負担も大きいと思うからです。まずはクリニックの情報を調べてみる不妊治療を行っているクリニック(体外受精を受けられるクリニック)は岡山県に10箇所あります。不妊専門のクリニックは、岡山二人クリニック(岡山市北区津高)と名越産婦人科(岡山市北区庭瀬)の2つ。あとの8つのクリニックは産婦人科もあります。(岡山県不妊治療支援事業 指定医療機関http://www.pref.okayama.jp/page/detail-65142.html) ほとんどのクリニックにはホームページがあるのでそちらに目を通してみてください。いろいろな情報がわかります。・理念・クリニック内の設備・医師やスタッフ・人工授精や体外受精の症例数・不妊治療の金額・クリニックへのアクセス・全体的な雰囲気 etc… 不妊専門クリニック以外では、必ず妊婦さんや赤ちゃんを目にします。見るのが辛い、苦痛だと思う場合は最初から不妊専門クリニックを受診する方がいいでしょう。仕事をしながら不妊治療をする方は、土日の診察を行っているかどうかは重要なポイントです。上記をふまえ、まずは良さげなクリニックに問い合わせ以上のようなポイントをふまえ、ホームページを見て『ここ良さそうだな』、というクリニックが見つかったら、メールや電話で問合せしてみてください。この時の対応でその病院の雰囲気、空気感みたいなものを感じると思います。問合せの後は検査を始める前に、もし可能だったら一度クリニック内を見せてもらいましょう。スタッフさんの対応やスタッフさん同士の会話などから、ホームページだけではわからない、そのクリニックの空気感を肌で感じてほしいのです。アットホームなのか、クールなのか。ガヤガヤしているのか、静かなのか。 最終的には居心地、肌に合うかどうかで決める妊活はとてもデリケート。心が身体に与える影響は私たちが思っている以上に大きいものです。『なんだかここのクリニック居心地いいな』、と感じるか、『この待合室にずっといるのなんか嫌だな…』と感じるかで妊活にも大きく影響してくると思うのです。症例数や設備、アクセスなどもクリニックを決める上ではとても重要なポイントだと思いますが、『実際に肌で感じたクリニックの空気、雰囲気』も大切にしてほしいと思います。 あなたにぴったりなクリニックが見つかりますように…!

不妊かな?と思ったら早めに検査を!

結婚したら遅かれ早かれ子供がほしいと思っているカップルは多いですよね。『妊活』・『不妊』どちらも最近よく耳にする言葉です。不妊治療の末、出産した有名人のニュースを聞くこともしばしば。でも、自分とは縁のない、他人事の話だと思っている方がほとんどではないでしょうか?周囲に話せない不妊の話『不妊』とは、自然な夫婦生活で1年間妊娠に至らない状態のことで、現在は5.5組に1組のカップルが『不妊』だと言われています。『そんなに多いの?』と思うかもしれません。でもとてもデリケートな問題なので、職場の同僚や友達、実の両親にも話していない方も少なくないのです。実際に私が相談を受けた方の中でも、仲のいい友人数人にしか話していないという方が大多数でした。 そのくらい年々増えている不妊。『もしかして不妊かな…?』となんとなく思っても、『まさか私が不妊なんて…』と、認めるまでにとても時間がかかります。私も結婚して半年くらいたった頃、『なんでできないの?まさかこれって不妊症⁇』と思いました。でも、その当時の定義は『2年経っても妊娠に至らない状態』(現在は1年)というものだったので、『まだ2年経ってないから不妊症じゃない、きっとできる、大丈夫!』と認めたくありませんでした。結局2年も経ってようやく認めざるを得なくなり、病院で検査することにしたのです。あれ?おかしいな、と思ったら私のように『あれ?何かおかしいな?』と思っても、半年、1年間…とそのままにしてしまってる方、多いと思います。産婦人科の検査は恥ずかしいしなんだか痛そうだし、行くのは気が進まないですよね。病気や怪我と違って、今すぐに行かなくちゃいけないわけではないのでどうしても延び延びになってしまいます。でも、検査は早めに受けることをおすすめします!不妊治療をするかしないかは別として、検査だけは受けておくことは大切だと思います。万が一疾患があった場合、早期発見・早期治療がいいですし、疾患が見つからなかった場合も不妊治療をするかしないかを考えるいいきっかけになると思うからです。ブライダルチェックを行っている婦人科も増えてきたので、活用するのもいいのではないでしょうか。不妊治療に対する考え方不妊治療に対する考え方はカップルによって、またその人によって大きく違います。○治療はせずに自然な形で授かりたい○人工授精までは受けたい○体外受精までは受けたい○できる治療は全部受けたいetc… その時にならないと、どうしたいのかはなかなか分からないと思います。でも、もし治療を受けようと決めたなら、一刻も早く治療を始めることをおすすめします。習い事も趣味も、始めるのに遅すぎることはありません。還暦を迎えてから英語やダイビングなんかを始める人をすごいな〜と思うし、私も何歳になってもいろいろな事にチャレンジしたいと思っています。いくつになっても出来るチャレンジもたくさんありますが、残念ながら妊活にはタイムリミットがあります。早ければ早いほど卵子の質がよく、妊娠の可能性は高い。日本産婦人科学会によると、体外受精の妊娠率は、37歳を過ぎた頃から急降下が始まり、43歳には10%を下回ります。『歳をとると妊娠しにくい』なんて誰でも知ってること。それなのに『40近くなったら子供作ろうかな。歳がいっても不妊治療したらすぐできるしね』と、危機感のない人がとても多いのは、不妊治療を経て高齢出産する有名人の方が増えたからでしょうね。でも、ニュースになるくらい特別なことだということを知っておいてほしいのです。不妊治療さえすれば高齢でもすぐに妊娠できる、とは限りません。 検査も治療も、できるだけ早く!勇気をだして、一歩踏み出してみましょう。

わたしの不妊体験記

平凡な夢が実は平凡じゃないことを知った!「ステキな花嫁になって、愛情いっぱい子供を育てること」“将来の夢”というテーマで小学校高学年の時の文集にこんな内容の作文を載せました。なんて平凡な夢!そう思う方も多いですよね。でも、そのくらい“子供のいる幸せな家庭”に憧れていたんですね。今でも赤ちゃんの匂いや笑い声、感触、泣き声さえも大好きです。理想と現実29歳で結婚し、「やっと私も自分の赤ちゃんのお世話ができる!」と、希望に満ちあふれた家族計画を思い描いていたのですが… 半年経ってもできない。「まあいいか、そのうちできるよね…」妊娠したい思いが強すぎて「なんか熱っぽい、今回こそできてるかも!」といういわゆる『想像妊娠』も何回か経験しました。思い込みってこわいですね。 今回こそ! → ダメだった〜 とヘコむ…を繰り返しながら1年経ってもできません。「なんで?どうして?」「まさか不妊症?この私が?!」この頃、はじめて『不妊症』を意識しました。言葉は知っていたけれど、はっきり言って他人ごとだと思っていました。「健康そのものの私が子供ができないわけがない」体格もよくて体力もある私は、まわりの友達から「絶対に子沢山になるね!」と言われていたし、自分もそうだと思ってました。「まさかね、まさかね…、不妊症じゃないよね…」 頭では婦人科の検査に行った方がいいのはわかっていたけれど、なかなか病院に行くことができませんでした。他の検査と違って婦人科の検査はすごく抵抗があります。恥ずかしいし、なんか痛そうでこわいし…多くの女性が婦人科検診に抵抗があるのはよーく分かります。でも、自身の経験も通して断言します!検査は早ければ早いほどいい!もし何かの疾患があった場合、早期発見がいいのはもちろんですし、不妊治療という選択を考えるきっかけにもなるので、それも早い方がいいと思うのです。 結婚してから2年、ようやく婦人科へ。結婚してから2年が経とうとしていた頃、重い腰をあげてやっと婦人科に行きました。不妊症の定義は「健康なカップルが2年経っても妊娠しないこと」(数年前からは『2年』ではなく、『1年』に変更になっています)2年という期限が迫ってきてようやく『不妊』という事実を認めざるを得なくなったのです。 婦人科検査の結果は「異常なし」ホッとしましたでも、「異常がないならそのうちできる♪」→「異常がないのにどうしてできないの?」と不安の方が大きくなっていき、この数ヶ月後、不妊専門のクリニックを訪れたのです不妊専門クリニックへの最初の一歩不妊専門のクリニックを訪れてまず思ったのはこんなにたくさんの患者さんがいるんだ!ということ。20代の若い方も予想以上に多かったのにも驚きました。そして待ち時間がものすごく長く、多くの患者さんがいるのにしーんと静まりかえった待合室の雰囲気が苦手で、待ち時間をどう過ごすか毎回悩みました。 この時は私と夫、2人とも検査をしました。夫が検査を嫌がるケースはよくあるようですが、私の夫も少し抵抗があったようです。もし自分に問題があったら男として否定されているような感じがするのでしょうか?それとも精液を調べられるということ自体、プライドが傷つくのでしょうか?一緒に検査を受けること、まず最初のハードルを越えられないカップルも多いようです。原因不明の不安検査結果は2人とも異常なし。不妊の原因は不明です。「原因はあるだろうけど何かはわからない」というもの。コレといって体に悪いところはないので安心したけど、原因不明ってことになんだかモヤモヤ….そんな気持ちで不妊治療スタートしました。クリニックでの治療クリニックではまず様々な検査をしました。超音波検査、子宮頚管粘液検査、卵管造影検査、通気検査、抗精子抗体検査、子宮鏡検査、クラミジア検査、各種ホルモン検査(血液、尿)、精液検査…ホルモン検査と精子検査以外はすべて女性が受ける検査です。月経期・卵胞期に行う検査と排卵期・黄体期に行う検査があるので、最低でも2回は病院に行く必要があります。一番気になるのは痛いと噂の『卵管造影検査』『通気検査』病院に検査に行く前はどんなことをするのかネットなどで調べる方も多いでしょうけど、(私も調べました!)一番気になったのは『卵管造影検査』『通気検査』です。さまざまな口コミで『痛い』と噂の検査だからです。ドキドキしながら検査にのぞんだのですが…やっぱり、噂通り痛かったです💦でも心の準備はできていたので慌てることはありませんでした。ネットでの情報収集ネットなどで情報収集して心の準備をするのはひとつの方法だと思います。でも、中には違っていることや自分には合わないこともあるので要注意です!話は前後しますが、『体外受精の採卵で注射を膣内に刺すときが死ぬほど痛かった』という口コミを見たことがあます。そのせいで採卵に対する恐怖が大きくなっていたのですが、実際は麻酔をするクリニックも多く、私が行ったクリニックも麻酔をするので、採卵の痛みは全く感じませんでした。この事を知っていたら体外受精をもっと早くする気になっていたかもしれません。ネットなどの情報は全部鵜呑みにせず、確認したり見極めたりすることが大切ですね。人工授精から体外授精へのステップアップ人工授精を4、5回すると体外受精にステップアップすることを提案されました。ここのステップアップが大きな壁でした。金銭的、身体的、時間的に負担がかなり大きくなるので、『じゃあステップアップお願いします』とは簡単に言えませんでした。私の場合、体外受精を提案されてから、しばらく治療はお休みしました。繰り返し人工授精をして疲れてしまったのと、体外受精をするかどうか考える時間がほしかったのです。それに、治療をやめたらできた!という『妊活あるある』を期待していたので… そんな中で、治療をおやすみしてから2年近く経ちましたがいっこうにできません。なるべく妊活のことは考えないように…と過ごすつもりだったけど、毎月『できてるかな?』『ダメだった…』を繰り返し、友人や親戚のおめでた報告に胸の奥がギュッとなる…そんな毎日でした。体外受精にふみきったのは親友の妊娠がきっかけ体外受精にふみきったのは、親友の妊娠がきっかけでした。彼女も不妊治療をしていて、よく治療の話をしたり聞いたりしていたのですが、その彼女が妊娠!『置いて行かれた〜!』ものすごい孤独感に襲われました。それまでずっと迷っていた体外受精をやっと受ける気になり、すぐに治療を再スタートしました。人工授精に比べると、金額面もかなりのステップアップ!さらに通院の回数や注射の回数など、人工授精よりはるかに負担が増えました。体外受精では、採卵で卵巣が腫れる、卵子が上手く取れない、精子と受精しない…という壁がありますが、私の場合は幸い順調にいってくれたので、精神的な負担は少なくて済んだと思います。結局、人工授精4回、体外受精を3回を行ない子供を授かり、私は不妊治療を終了することにしました。 不妊治療を終えて妊活中の方に伝えたいこと妊活中は、辛いことや大変なことがいっぱいです。世の中で自分が一番不幸なんじゃないかと思ったり他の人の妊娠を羨ましく思ったり、妬んだり…そんな事を思ってしまう自分は嫌なヤツだと、自己嫌悪に陥ったり…でも、人間だからそう思ってしまうのは当たり前。誰でも持ち得る感情です。自分を責めたりせずに、頑張っている自分をほめて、いたわって、癒してあげてください。そして、『やってみてよかったな…』と思える、自分らしい妊活をしてほしいと思います。